子宮頸がんなど予防のためのヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチン接種について
※お知らせにある内容のほぼ転載です。重要な内容なので、医師ブログにも掲載しました。
子宮頸がんの原因の多くに、ヒトパピローマウイルス(HPV)が関係しています。
HPVはその他にも肛門がん、膣がん、性病(尖圭コンジローマ)など様々な疾患を引き起こします。
HPVへの感染を予防するためには、ワクチン接種が有効です。(HPVに感染してしまった状態をワクチンで治すことはできません。)
これまでの4価ワクチンよりも、幅広い型のウイルスに対応できる9価ワクチン(シルガード9)が、令和5年4月から定期接種の対象として公費で受けられるようになりました。
HPVは性交渉によって感染するので、HPVワクチンは性交渉開始前の接種が特に有効です。
性交渉開始後であったとしても、HPVワクチンでカバーしているウイルスの型全てに感染していることはまれなので、ほとんどの方にワクチン接種の意味があります。
基本的に26歳以下の方には接種が推奨されています。
ただ年齢が高くなるほどHPVに感染する可能性が高まるので、27歳~45歳の方は医師と相談のうえで接種を検討してください。
HPVワクチンの接種スケジュールは下記のようになっています。小学6年生~14歳の女子が2回接種、15歳以上の女子が3回接種となります。
詳細は厚生省のホームページをご覧ください。
公費対象は現在のところ、『12歳になる日の属する年度の初日から16歳になる日の属する年度の末日までの間にある女子の方(小学6年生から高校1年生にあたる女子の方)』となります。
またキャッチアップ接種対象者(積極的勧奨が差し控えられていたことにより接種の機会を逃した方)として、平成9年度~平成18年度生まれ(誕生日が1997年4月2日~2007年4月1日)の女性で、9価ワクチンをご希望している方も公費対象になります。
上記以外の年齢の女性や男性は、自費での接種にならざるを得ないのが現状です。自費になると約10万円ほどの費用がかかってしまいます。
ちなみにアメリカやイギリスなどでは、男子も定期接種の対象となっています。
一人の医師としましては、日本でも早く男子の定期接種が行えるようになってほしいと思っています。
脇内科クリニックではHPVワクチン接種を行っています。
主な副反応として、注射部位疼痛(89.8%)、注射部位腫脹(39.4%)、注射部位紅斑(33.7%)、頭痛(10%以上)、浮動性めまい、口腔咽頭痛、悪心、下痢、注射部位そう痒感、発熱、疲労、注射部位内出血、注射部位腫瘤(それぞれ1~10%未満)が認められています。
当院では接種後30分は経過観察させていただきます。
ご希望やご相談、分からないことなどがありましたら、いつでも医師または受付にお声掛けください。
脇内科クリニック 脇 広昂
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