新型コロナウイルス感染症の治療薬について

現在大磯~二宮ではインフルエンザウイルス感染が猛威を振るい、近隣の小学校では学級閉鎖が多く起きているようです。

大磯町ではインフルエンザA型→B型と流行の型が変わってきています。

そのため、昨年末にA型に罹った患者様が、今の時期にB型にかかるなどのことも起きています。(先日はA型・B型の同時陽性の患者様もいらっしゃいました。)

一方で新型コロナウイルス感染第10波も未だ続いています。

新型コロナウイルス感染の患者様に対して、基本的に症状を和らげる治療(対症療法)を行いますが、加えて抗ウイルス薬を処方させていただく場合があります。

新型コロナウイルスに対する経口抗ウイルス薬の中に、ゾコーバ®という薬剤があります。

以下がゾコーバの特徴です。

・重症化リスクがなくても使用でき、副作用が少ないです。

・ゾコーバは発症後72時間以内に内服を開始することで、発熱・倦怠感・鼻づまり・咳嗽などの症状が出る期間を短縮させる効果があります。ウイルスの陰性化も早くなります。

・12歳以上の小児および成人が対象です。

・ 妊婦又は妊娠している可能性のある女性は服用することができません。

・重症化リスクを下げる効果については現時点では不明です。

・併用禁忌/併用注意の薬がとても多いです。

【ゾコーバの併用禁忌/注意薬の一覧】

併用禁忌薬 一覧

併用注意薬 一覧

その他に、重症化リスクがある患者様には、ラゲブリオ®やパキロピド®が選択されることがあります。

重症化リスクは以下の通りです。

  • 65歳以上の方(治療薬の適応年齢は治療薬の種類によって違います)
  • がんの方
  • 長期間タバコを吸っていて、息切れがある方(COPD)
  • 腎臓が悪い方
  • 糖尿病の方
  • 高血圧の方
  • 悪玉コレステロール(LDL)が高い方、中性脂肪が高い方
  • 肥満(BMI30以上)の方
  • 喫煙されている方
  • 移植後で免疫不全の方
  • 妊娠後期の方

コロナ禍が始まったばかりのときと異なり、コロナウイルス感染症は上気道炎症状が主体になってきています。

それもあり、症状からインフルエンザウイルス感染なのか、コロナウイルス感染なのかを見極めることは難しく、当院では発熱などの感冒症状の患者様にはインフルエンザウイルス・コロナウイルス抗原検査(同時キット)で検査を行う場合が多いです。

感冒症状が出現した際には、来院する前に必ずご一報ください。可能な限り診察させていただきます。

また現在の状況で重要なのは、やはり予防です。

外出時はマスクを着用し、帰宅時には必ずうがい・手洗いを行いましょう。

脇内科クリニック    脇 広昂

どうぞお気軽に


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