第89回日本循環器学会に参加しました

3月28日は脇内科クリニックはお休みをいただき、横浜で開催された日本循環器学会に参加させていただきました。

学会会場が大磯から近いこともあり、当院の看護師である鈴木さんも勉強のため参加してくれました。

普段は金曜日の午前から学会に参加しないのですが、今回は自治医大の後輩(写真 私の隣:和地先生)が私の論文を元にしてポスター発表するとのことで応援する意味合いもあり、朝から横浜に赴いたわけです。

循環器界隈でもあまり聞きなれないエコー指標であるZva(弁動脈インピーダンス)を元にした論文だったので、今一つ聴衆に伝わりづらいところがあったとは思いますが、後輩がきっちり仕上げてくれていて嬉しかったです。

私の論文はCirculation reportsという雑誌に掲載が決まり、この4年間くらいの論文作成作業がようやく終わることになります。

同時に今度は学位論文の作成にうつります。

完成させる期限は今年中。

なんだかここ数年、時間制限に追われることが多い気がしますが、もちろん自分のためですので引き続き頑張っていきたいと思います。

今回の学会で気になったのは、閉塞性肥大型心筋症に対する新しい治療薬(選択的ミオシン阻害薬:マバカムテン)が今年3月に日本で販売承認が得られたというニュースです。

MRさんから提示されたデータを見ると劇的に肥大型心筋症の心肥大や心臓内圧較差改善するもので驚きました。

心不全症状を改善することも示されており、欧州ではNYHAⅡ~Ⅲ度の心不全症状を有する肥大型心筋症にマバカムテンの適応があり、2025年に改訂された日本循環器学会ガイドラインでも治療のフローチャートに収載されています。

薬価は超高額ですが、肥大型心筋症の根本的な治療薬になり得るという印象があり、今後の研究発表に注目していきたいです。

不整脈領域では、パルスフィールドアブレーションという心房細動に対する新しいアブレーションが昨年から多くの医療機関で始まっていて、注目されています。

従来より手技の時間が大幅に短縮したことで、患者様たちへの負担も減っているようです。(一方であまりにも短時間で手技が終わると、術者としては少しやりがいがないという声もあると聞きました笑)

時代に取り残されないように、引き続き新しい知見・知識を吸収していきたいと思います。

脇内科クリニック   脇 広昂

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